君の名前で僕を呼んで 感想その3
映画「君の名前で僕を呼んで」の感想や、あれこれを。
(ネタバレにならないように気をつけますが、まだ観ていない方はご注意下さいね(^^;))
サウンドトラックCDを聴いてます。というか、聴いてなくても勝手に脳内で再生中ですww
この作品は2017年が明けてすぐ、サンダンス国際映画祭で上映されて凄く話題になったのを皮切りに各国の映画祭で次々と主演男優賞や脚本賞、作品賞にノミネートされ、50以上の賞を受賞したそうです。
オスカーでは、主演男優賞にエリオを演じたティモシー・シャラメが、脚色賞は「モーリス」や「日の名残り」の監督、ジェイムズ・アイヴォリーがノミネート。見事、アイヴォリーが脚色賞を受賞しました。
オリヴァーを演じたアーミー・ハマーの演技も繊細で素晴らしかった!
2回目に観た時、二人で過ごす最後の夜、無心に眠るエリオの顔を見つめるオリヴァーの表情に胸を締め付けられました。
やっと見つけた愛しい我が半身、二度と離れたくないかけがえのない存在、でももうすぐ自分は偽りの人生に戻って行く。
愛しい者への溢れ出る思いと別れて生きることの悲しみが浮かぶオリヴァーの顔。
アーミーが今まで演じたことの無い役だったのだろうと思います。この役を引き受けることは、彼にとって冒険だったでしょうね。
でも見事に演じてると私は思います。
エリオを演じたティモシーも、初めての主要キャストのオファーが原作もヒットしていて、男性同士の恋人の役。
映画がヒットすれば一躍、メジャーな俳優になれる反面、この役のイメージが強烈でその後のキャリアにマイナスに働く場合もある。
そう思う人も多い。でも彼は挑戦した。
海外でのインタでティモシーが、監督とアーミーの腕の中にいれば大丈夫、と話していたようです。エリオ役を演じることに監督とアーミーが全力でサポートしてくれたんですよね。他にも監督やアーミーもインタで、撮影は関わる人がファミリーのように協力しおこなったと話してます。
海外の動画に和訳を付けてくださった方々のおかげで知ることができました(*^_^*)
ホント、ありがたいです。
エリオとオリヴァーを見守る両親の様子も、2回目でよく見えてきて素敵だなと思います。出会って、恋をして、時が来て別れていく。その事実を受け止めようとするエリオに、両親は寄り添います。
原作を読んでから観てみると、原作には無いシーンもありますが、ほぼ原作どおりのエピソード。
私が好きなシーンは、エリオの足をマッサージしたオリヴァーが、エリオの足に優しくキスする場面。オリヴァーがエリオを愛しく思う気持ちが溢れ出ている。
性別を超えて愛し合う2人を見ていると、同性愛とかどうでもよくなります。これ、観た人の感想にも多かった。
私の場合、2回目を観に行くのは自然に決めてましたが、結構ほかにもツイッターなどでリピートしてるというツイを見かけます。
観た人それぞれの思いでリピートしたいと思うのですが、タイトルの君の名前で僕を呼んでの意味も、もっと掴みたい、もう一度確認したいというのもあるかな。
実は私、原作が手元に届く前に映画評論家の町山智浩さんがこの作品を紹介したラジオ番組や、有料ですが詳細を解説したものを購入していました。原作にも切り込んだ解説はすごく良かったですよ。情報量も多くて。「映画ムダ 話」で検索してみてくださいね、おススメです!
タイトルの意味、映画だけでもかけがえのない恋人同士の、2人で呼び合う秘密の合図と分かります。
でも町山智浩さんの解説はより深くて、原作者アシマンがタイトルに込めた意味にも言及しています。
今月(2018年5月)イタリアでの会議かインタで、監督がまだ脚本も無いけど続編製作決定したとアナウンスしたようです。嬉しい(*^◯^*)
脚本は原作者アシマンが担当するという情報も。その中でアシマンが、原作でエリオとオリヴァーが別れたなんて僕は書いてないよとありました。2人はずっと恋しあっていると。続編もそういうストーリーになるのかな?
期待が高まります!
映画には無かった、時を経て2人が再会するシーンが原作にあるので、続編は再会のストーリーになると言われてます。ハッピーエンドになって欲しい反面、原作や映画で取り上げてなかったエイズパニックを、続編では反映させるという事もアナウンスされています。エイズという現実を描きながら、年令を、重ねた2人の再会はハッピーエンドにはなりにくいのかな…
サントラの方は、スフィアン・スティーブンスの提供した3曲と、ラヴェルやサティの曲を中心にリピートしてます。この映画のサントラはすべての曲が素晴らしいです。サントラも話題になってますよ。
で、いよいよというかやっぱり、3回目を観て来ます!
続きはまた次回に。