君の名前で僕を呼んで…その2
映画「君の名前で僕を呼んで」を観て、感想や考えたことの続き。
(ネタバレには気をつけていますが、これから映画を観る方はご注意下さいm(_ _)m)
今週、2回目観てきました(〃ω〃)
初めて観た時から映像と音楽がずっと脳内リピート再生中で、もう一度観たら少し落ち着くかも…と思って。
結果、逆効果でした。ストーリーは割りと落ち着いて追えたのですが、シーンの一つ一つの意味を掴もうという目でみていたら、今度は音楽が持つ力に強く引き込まれてしまいました。
観てる途中であっ!と気づいたのが「音楽は主人公エリオの言葉、感情、気持ちなんだ!」ということ。
これはグァダニーノ監督のインタにもありました。「この映画では音楽がナレーターなんだ」という内容だったと思います。
各シーンで流れる音楽が、エリオの戸惑いやオリヴァーへの恋する気持ち、冷たくされた時の悲しさ、自分を振り向いて欲しい気持ち。お互いの気持ちが通じて2人で過ごす楽しい時間。その時々に流れる音楽に文字通り心を鷲掴みにされました。
早速、サウンドトラックCDをamazonで買いました(≧∇≦)
今日、届いたので聴いてます。
それでまた、私の脳内で映画のシーンと音楽が無限ループ中。
2回目を観たら脳内再生も落ち着くかと思ったのに、まったく逆でした。
特に主題歌を書き下ろしたスフィアン・スティーブンスの曲が素晴らしい。
予告編にも流れるmystery of love や、エンディングのvisions of Gideon が耳に残るんです。
特にエンディングはエリオの顔のアップがワンカットで映る中で、visions of Gideon が静かに流れ続けます。
オリヴァーとの恋が、もう二度と戻らないことを受け入れるエリオの感情を、エリオ役のティモシー・シャラメ君が圧巻の演技で伝えてくるシーン。
ほとんどの人が泣けるシーンだと思います。
そこで流れたこの曲をCDで聴くと、また泣いてしまいます…
なんかここまで来ると正直、自分でも「自分、大丈夫か?この映画に取り憑かれてるよ…」と心配になってるところです。
なのでツィッター等で「君の名前で…」で検索して、自分と似たような人はいるかな?と探してみたり。
この映画の情報も追えるし、と検索してみたら、他の方もたくさんいました!お仲間です(^.^)
映画を観てから原作本やパンフレット、サウンドトラックCDを買って、あの世界観に浸っている方が、たくさん。🍑
やはり観た方のほとんどがこの作品にハートを掴まれて、映画について調べたり、または動画を探したりしていますね。
夏の終わり、やっと恋人になれたオリヴァーと別れたエリオ。傷ついたエリオにパパが話す言葉に胸を打たれます。2回目に観ても胸に迫ります。一生に一度と思える出会いと、その愛する人との関わりについてのパパの話は、エリオだけでなく観ている人も慰められます。認められるのです。今は泣いていいんだと。
傷ついた今の気持ちも大切にして欲しいと。
観た方々の感想にも、エリオの父親のセリフに感動したというコメントが多いですね。
オリヴァー役のアーミー・ハマーも、年下の少年に惹かれて距離を縮めようとしたり、逆につれなくしたり。エリオの告白に答える形で恋を成就させる繊細な演技が光ります。
君を傷つけたんじゃないのか?と真剣にエリオに話しかける、オリヴァーの言葉はキュンときます。
性別を超えて愛し合う2人の姿は、観ていても嫌な感じはまったく無いです。
それよりもこの恋は夏の終わりと一緒に終わってしまうことが、観てる人々にも分かっていて、とても切なく悲しくなるのです。
人は誰しも恋をした時に別れを経験したり、逆に言いだせずに自分の心にしまったままにした思いがあったはず。
この作品は、心の奥底にしまって鍵をかけた昔の気持ちを掘り起こして、あの時に違う選択をしていたら…という思いをさせるのです。
だから観終わった後も、多くの人の胸にザワザワと残り続けるのではないかと私は思います。
もしあの時あの人に告白していたら。もしあの時あの人の手を離さなかったら。
そう反芻してしまう作品なのかもしれませ。
エリオとオリヴァーが過ごした北イタリアの美しい風景、熟した桃、流れた音楽が頭の中で繰り返し再生されて、この作品を味わう。
そんな感覚もあります。
え〜、まだまだ書き足りないので続きはまた後日にしますね。
良かったらまた読みに来てくださいませ。m(_ _)m